心療内科・精神科 大田クリニック

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心療内科・精神科 大田クリニック(沖縄・浦添市経塚)
大田郁也院長 インタビュー

安心と信頼を第一に。患者さんが納得して取り組めるこころとからだのケアを

浦添市経塚(沖縄)の経塚駅前医療モール内にある心療内科・精神科「大田クリニック」。エントランスから受付を抜けると、観葉植物に彩られた清潔感と落ち着きのある待合室が、訪れるひとを迎えてくれます。

「現代社会では、誰もが多少のストレスを抱えながら生活しているといわれています。当クリニックでは、来院される方のこころやからだの悩みに寄り添いながら、お一人おひとりが納得して症状の改善に取り組むことができる治療の実現を目指しております」そう言って穏やかなほほ笑みをみせるのが、大田クリニック院長の大田郁也先生。「患者さんとその症状に寄り添い、ご本人が納得できる医療の提供」を目指しているという大田院長に、開院のきっかけや診療の方針をはじめ、さまざまなお話を伺いました。

大田クリニック 大田郁也院長インタビュー

大田クリニックを開設するまでの経緯をお聞かせください

私は琉球大学医学部付属病院・新垣病院で、勤務医として30年近く精神医療にたずさわってきました。新垣病院では、沖縄県内で初めて設けられた精神科救急病棟に立ち上げから関わり、国内でも高度な医療現場に触れる機会を得ました。こうして規模の大きい病院で臨床経験を積むことは素晴らしいことでしたが、次第に「自分がやりたい医療をやってみたい、自分が信じる医療を追求していきたい」と感じるようになりました。

自身のクリニックであれば、その思いに矛盾を感じることなく、一人ひとりの患者さんと接することができる。そう考えたのが当クリニック開設に至ったきっかけです。

病院とクリニックの違い、心療内科と精神科の違いは?

病院とクリニックの大きな違いは入院施設の有無です。入院施設を持たないクリニックには、比較的症状の軽い患者さんが多いですね。また、病院では複数の医師や臨床スタッフといった、より多くの職員がひとりの患者さんの治療に関わります。当クリニックでは、医師は私ひとりですので、患者さんとのコミュニケーションもスムーズだと感じています。

それから診療科目の違いについてですが、心療内科というのはもともと内科から発展したもので、主にストレスが原因で起こる内科疾患を扱う科です。一方で精神科は、症状の重い軽いに関わらず、心的要因で起こるすべての疾患を扱う科目です。両科の線引きはなかなか難しいというのが実際のところですが、必ずしも「心療内科=軽い疾患、精神科=重い疾患」というわけではありません。

どういった方の受診が多いですか? また患者数は以前に比べてどうですか?

うちは土日に診療を行っているという理由もあると思いますが、やはりお仕事をされている方が多いですね。まわりに勧められてというよりは、日頃のストレスからうつ状態や不安障害に陥るなどして、自ら受診される方がほとんどです。

ここ20年ほどで、沖縄県内にも心療内科が増えましたし、ストレス性疾患が社会的に認知されてきたこともあって、以前に比べて心療内科の受診に抵抗を感じる方は減ってきたように思います。また、多くのひとが多忙でストレスの多い社会といわれる現代は、患者さんそのものの絶対数も増加傾向にあるようです。

どのような症状が出たら、心療内科や精神科にかかった方がよいのですか?

例えば仕事に行こうとすると吐いてしまう、家事をしなくてはいけないと思うと激しい頭痛に襲われる、学校に行こうとするとお腹が痛くなるなど、ご自身の生活や仕事に支障が出ている場合です。1〜2日で取り除かれるような一過性のつらさならいいのですが、それが1〜2週間以上続いたり、頻度が激しくなるようなら、一度受診することをおすすめします。

つらい症状を放っておくと、その他にも困ったことが起きたり、症状が悪化してしまうことも考えられます。また、疾患によっては1日も早く受診した方がいいケースもあります。気になることがあれば、まず一度、医師に相談してみるとよいでしょう。

大田先生が診療時に心がけていることはなんですか

私は、医師は謙虚であるべきだと考えています。やはり患者さんやその症状に寄り添い、良好な治療関係を築くことが回復への第一歩。例えば、どういった症状でいつごろから悩んでいるのか、どのような治療の選択肢があるか、投薬が必要ならどういう薬があるか、投薬によってどのような副作用が起こり得るかなど、心身の状態や治療法をご本人と一緒に考えていきます。

再来の際には、薬の効きめや体調・こころの状態などで、気になることや不安に思うことがないかを伺いながら、患者さんが安心・納得して継続的な治療が受けられるよう努めています。ご家族や職場の方との面談も、基本的にはご本人の同意を得て、ご本人同席のうえでお願いしています。

仕事をしている場合、通院すると休職しなくてはいけませんか?

私は官公庁や企業で産業医も努めていますので、雇用側・患者さん側、それぞれに事情があることを承知しています。例えば、まずは残業を減らしたり、休日を増やしたりして仕事を続けながら経過を見てみる。逆に、どうしても職場に行くことが困難な場合は、しばらく休職させるよう会社に勧めるなど、患者さんの希望や状況を聞いたうえで診断書を出すことも可能です。

そのほかにも通院中の仕事との関わり方については、いろいろなご提案ができますので、まずはご相談ください。

家族や職場の同僚に通院しているひとや受診をすすめたいひとがいる場合、どのような接し方をすればいいですか?

あまりに気を使いすぎて距離を置いてしまうのではなく、気になることははっきりとご本人に聞くのがよいでしょう。その際に気をつけたいのは、できるだけやさしい言葉で接すること。「最近、疲れてるみたいだけど大丈夫?」、「ちゃんと寝れてる?」、「ちゃんと食べてる?」など、まずは相手の体調を気づかっている、心配しているということを伝えましょう。

特にご本人が困っている様子だったり、気が弱くなっている時は、やさしい言葉をかけるいいタイミングです。一度、内科を受診してみたけど原因が特定できず、心療内科を訪れたという方もたくさんいらっしゃいます。

最後に日頃のストレスを軽減するためのアドバイスをお願いします

睡眠時間を確保する、気持ちを引きずらない、短くても自分の時間を作るなどして、できるだけストレスを溜め込まないように心がけるといいはずです。実は私は小学校の頃からマンガが大好きなんですね。医師といえども人間。やはり落ち込むことや後悔することだってあります。そういう時にはマンガに没頭する時間を持つことで、気持ちがリフレッシュするんですよ。あとは好きなお酒を適度に楽しむことですかね(笑)。

みなさんにもきっと、何かしら好きなこと、楽しいこと、熱中できることがあると思います。少し疲れたなと感じる時には特に、自分がリラックスできる時間をもつことで、こころやからだのバランスが保たれるはずです。